EN
cellinteractive

「好き」を仕事に変え続けるということ|アートディレクター・高橋 花奈インタビュー

Member interview

2026.2.24

デザイナーとしてキャリアをスタートし、現在は撮影・映像制作も手がけながらチームを率いる高橋花奈。

Webデザインを軸にしながらも、写真や映像といった領域へ自然に活動範囲を広げ、会社の表現の幅そのものを押し広げてきた。

話していて印象的なのは、「こうなりたい」と強く決めて進んできたというよりも、その時々で興味を持ったことに素直に向き合い続けてきたこと。そして、その積み重ねが気づけば今の仕事につながっていたということだった。

デザインとの出会い、未経験からスキルを仕事にしていった過程、そしてチームを持つことで生まれた変化。

高橋がどのようにして現在の働き方にたどり着いたのかを聞いた。

「デザイン」という言葉の広さに惹かれていた

— まずは、今のお仕事について教えてください。

高橋:セルインタラクティブでデザイナーとして働いています。Web制作を中心にしながら、最近は撮影や映像の制作も担当しています。あとはチームリーダーとして、チームでどうやって案件を進めていくかとか、売り上げを作っていくかという部分も見るようになりました。

— デザインだけでなく、かなり領域が広がっていますよね。

高橋:そうですね。最初から今の形を目指していたわけではないんですけど、やっていく中で自然と広がっていった感じです。もともと写真や映像も好きだったので、それが仕事につながっていったのはすごく面白いなと思っています。

— そもそも、デザイナーを志したきっかけは何だったのでしょうか。

高橋:高校3年生の進路を決めるタイミングですね。デザインってすごく幅が広いじゃないですか。なので春から夏にかけて、いろんな学校を見に行きました。服飾系や建築系も見ましたし、その頃はまだ「これをやりたい」という明確なものはなかったと思います。

— かなり広く見ていたんですね。

高橋:はい。ただ、小さい頃から何かを作ることが好きで、絵を描いたり、物を作ったり、何かを見ること自体も好きだったので。「デザイン」という仕事にはすごく自然に興味を持っていた気がします。

— 阿佐ヶ谷美術専門学校に進学されていますが、そこで方向性は固まっていったんですか?

高橋:少しずつですね。学生時代はとにかくいろんなことを試していました。今思うと、あの時期に「これじゃないかも」と思いながらも手を動かし続けていたことが、今につながっているのかなと思います。

— セルインタラクティブへの入社はどんな経緯だったのでしょう。

高橋:実は最初からセルインタラクティブだったわけではなくて、1年目はセルディビジョンに入社しているんです。そこからチームがそのままセルインタラクティブになったという背景があって。なので転職というよりは、環境が変化していった感覚に近いですね。これも自然の流れでした(笑)。

 

公園にいる子は、みんな友達だと思っていた

— 少し遡って、幼少期はどんな子どもでしたか?

高橋:とにかく人と話すのが好きな子どもでした。公園に行くと、そこにいる子は全員自分の友達だと思っていたらしくて(笑)。母には「なんで一緒に遊んでくれないの?」ってよく言っていたみたいです。

— かなり積極的ですね(笑)。

高橋:今考えると、急に知らない子が入ってきたらびっくりしますよね。でも自分の中ではすごく自然なことだったんだと思います。好きなことを好きなだけやる、みたいな子どもでした。

— 今の仕事にもつながっている部分はありますか?

高橋:ありますね。初対面の人と話すことにあまり抵抗がないので、撮影の現場でも、お客さんとの打ち合わせでも助かっていると思います。デザインって一人で完結する仕事ではないので、人と関わることが苦じゃないのは大きいかもしれないです。

 

ターニングポイントは「一度」ではなかった

— これまでのキャリアの中で、「ここが転機だった」というタイミングはありますか?

高橋:実は、明確なターニングポイントってあまりないんです。毎年何かしら新しいチャレンジがあって、その都度選択してきた結果が今につながっているという感覚です。

— 一つの出来事というより、積み重ね。

高橋:そうですね。ただ、大きく変わったなと思うのはチームを持つようになってからです。それまでも後輩はいたんですけど、「チームとして運営して売り上げを作る」という視点は全然違いました。

— 個人として成果を出すのとは、また違う難しさがありますよね。

高橋:すごく難しいです。今でも難しいと思っています。でも、一人で仕事をしていた時にはなかった楽しさがありますね。チームで一つのものを作り上げて、ちゃんと結果が出たときの達成感は、やっぱり大きいです。

— 視点が「自分」から「チーム」に広がった。

高橋:そうですね。自分がどう作るかだけじゃなくて、どうすればみんなが気持ちよく力を発揮できるかを考えるようになりました。それはすごく大きな変化だったと思います。

 

「好きだったこと」が、いつの間にか仕事になっていた

— 入社後、未経験から撮影や映像制作にも取り組まれていますが、きっかけは何だったのでしょうか。

高橋:もともと写真も映像も好きだったんです。卒業制作でも自分で撮影していましたし。ただ、ちゃんと学んできたわけではなかったので、仕事としてやるようになるとは思っていなかったですね。

— そこから仕事として成立していったのはなぜだったのでしょう。

高橋:Web制作をしていると、写真や映像って切り離せない存在だと感じるようになったんです。デザインのクオリティにも直結しますし、もしこれが社内でできたらすごく強いなと。

— 必要性から始まった部分もあった。

高橋:そうですね。きっかけで言うと、会社で機材を購入したタイミングかもしれません。「買ったからにはちゃんとやらないといけないな」と(笑)。そこから当時のメンバーと一緒に、いろんな現場で経験を積みました。正直、失敗もたくさんしましたし、痛い目も見ました。

— 独学に近い形だったんですね。

高橋:ほぼそうですね。でも、現場でしか分からないことが本当に多かったです。照明一つで全然違うとか、段取りの大事さとか。やりながら覚えていった感じです。

— 今では会社の強みの一つになっていますよね。

高橋:そう言ってもらえると嬉しいです。最初は「好きだからやっている」くらいの感覚だったんですけど、結果的に仕事の幅が広がりました。好きなことを続けていると、思いがけない形で仕事につながるんだなと思います。

 

映画館を使った、忘れられない案件

— これまでで印象に残っている案件はありますか?

高橋:ありますね。何年もブランディングで関わっているお客さんがいるんですが、その発表会を映画館で実施したことです。

— 映画館ですか。かなり印象的ですね。

高橋:そうなんです。映画館って一般の人でも借りられるんだ、ってまず驚きました(笑)。でも実際に発表が始まって、大きなスクリーンに自分たちが作ったものが映し出されて、それをお客さんが楽しそうに見ている姿を見たときに、本当に頑張ってよかったなと思いました。

↑ 映画館を貸し切り、ブランディングの発表会を実施した。

 

— 観客の反応を直接見られる瞬間ですね。

高橋:はい。社員の方からもたくさん感謝の言葉をいただいて。ああ、この仕事ってちゃんと人の気持ちを動かしているんだなと実感できました。その後も継続していろんなプロジェクトに関わらせてもらっています。

— 「FUN」という言葉がすごくしっくりくるエピソードですね。

高橋:そうですね。大変だったんですけど、それ以上に楽しかったですし、「セルインタラクティブらしいな」と思える仕事でした。

高橋:長いようで本当にあっという間でした。年々、時間が過ぎるのが早くなっていて少し怖いくらいです…。今年で30歳になるんですが、人生の中でもすごく重要なポイントにいる気がしています。

— キャリアとしてはどう感じていますか?

高橋:これまで思い描いていたことは、ありがたいことに大体叶えられていると思っています。だからこそ、ここからは新しい山を登るイメージですね。

— 新しい山、というのは?

高橋:すごく高い山を一つ登り続けるというよりは、適度な高さの山をたくさん登って、いろんな景色を見たいんです。今までやってきたことを大事にしながら、新しいことにも挑戦していきたいなと思っています。

↑ 休日は本物の山にも登る高橋。

 

次は、自分がもらったものを返していく番

— これから挑戦していきたいことを教えてください。

高橋:新しいスキルはどんどん身につけていきたいですね。最近はCGにも興味があって、写真や映像とも相性がいいので、勉強していきたいと思っています。

— 表現の幅がさらに広がりそうですね。

高橋:そうですね。技術的な部分もそうなんですけど、もう一つは「還元していくこと」を意識しています。ここまでやってこられたのは、周りの人に本当に支えてもらったからなので。少しずつでも、自分の周りの人に返していけたらいいなと思っています。

— 最後に、中途で入社を考えている方にメッセージをお願いします。

高橋:セルインタラクティブは、自分の「好き」や「やってみたい」を否定されない環境だと思います。最初から全部できる必要はなくて、興味を持って手を動かし続けていれば、ちゃんと仕事につながっていく。

私自身もそうだったので。

今はチームを持つ立場になって思うのは、「一人で完璧じゃなくていい」ということです。 むしろ、それぞれの得意や個性がちゃんと混ざり合ったときに、思ってもいなかった面白いものが生まれる。

だから、今の自分に少し不安があっても大丈夫です。 ちゃんと見てくれる人がいて、ちゃんと挑戦できる環境があります。

私もまだ道の途中なので、一緒に高め合っていけたら嬉しいですね。